The Stone Age 第2回公演 進化過程FILE2〜遭遇〜「そちらを右に曲がって−」
1999年5月
4日15:30/19:30
5日13:30/17:30

應典院本堂ホール

前売1800円/当日2000円


舞台は交番。
お巡りさんの純愛物語。

登場人物
大 道 (25)・・・さざなみ交番巡査見習い
柳 田(25)・・・さざなみ交番巡査部長
王 (33)・・・味一番 店長
川 島(25)・・・くるくる亭 店員
吉 永(19)・・・予備校生
水 谷(27)・・・サラリーマン
鳥 井(23) ・・・味一番 住み込みバイト

CAST STAFF
緒方晋
坂本顕
中井正樹
斉藤幸枝
林数美
有田誠

【GUEST】
中原翼
■脚本・演出 鮒田直也
■演出助手 福谷洋
■舞台監督・小道具 水野秦彰(劇団☆新幹線)
■照明 村上薫
■音響 坂本孝二(Plug−in)
■舞台美術 柴田隆弘(南船北馬一団)
■宣伝美術 Studio S
■衣装 沖野美加
■制作 斉藤幸枝
■企画 中井正樹
■Special Thanks 大阪シナリオ学校
オフィス・ユウ
鳥プロ
THE BAG magazine
劇団未来
明成孝橋美術
南船北馬一団
ぐんぐん企画
劇団悠々劇的  
ザ・おおさか
ぱっしょん  
西本美紀
長田英将
吉田一
田中淳男
ハンマーハンズ 
古谷晃一郎

その他たくさんの皆様

―1999.春 The Stone Age 鮒田直也―
一年ぶりの應典院です。旧劇団(SALT MAKERS)が最後に公演を打ったのがここでした。この一年は僕にとっていかなりエポックメイキングな時期になりました。今公演の準備に追われていた時期に、一年前の公演時の脚本を書いた仲間が自殺しました。
僕の周りの環境が変わりました。変わったけれど、変わらないことは芝居を続けていこうと思うことです。
まだまだ、たくさんの人と出会い、発見したいことがあります。僕のところに残ったものと新しく集まってきた仲間達とでThe Stone Ageを続けていこうと。10年続けていこうと本気で思っています。
だから、すべては続けるためにあるのだと思っています。
今回の作品『そちらを右に曲がって―』は僕が脚本・演出に入っていますが、多くのアイデアはメンバーからもらいました。それらを取り入れたり、そうでなかったりしながら、根気よく作品とメンバーと自分と向き合い、結果、愛すべき作品になりました。
幕が上がれば、あとは役者のものだと思っていたけれど、そんなことはないです。幕が上がったら、僕はこのホールの二階から変な言い方だけど、役者と同じように舞台に立ちます。
だから、芝居を止めることはできないんです。
幕が下りるまで僕も芝居を続けます。

心温まる爽やかさ・・・本物志向に納得・・・   【土井陽子】(劇作家)
『そちらを右に曲がって―』(The Stone Age公演)
この芝居を観て懐かしい心のざわめきを感じた。小さな交番に出入りする、観客に身近な人々を面白く描きながら、それぞれの人物の心の壁を丁寧にきめ細かくあぶり出していく作者の感性が好もしく、 應典院本堂ホールに 超満員の若い観客達が、満足げに席を後にする様子に感激した。
筆者は、よく小ホール上演の芝居にも足を運ぶほうだが、常々感じていたことは、小ホール上演のものは、時に気を衒った飛ばし方が鼻につく事がある。本物で、且つ意識してわざとお安く感動させることを拒否したものは別だが、往々にして内容が薄くなり、やたら叫びたて、ドタバタして感動が残らないものがある。中に若々しく飛躍した手法で人間がよく描けていて胸打たれると、恥ずかしいほど感動してしまうのだ。『そちらを右に曲がって―』は、登場人物がリアルで、巡査見習い(緒方晋)、大手チェーン店に客を奪われている中華料理屋の店長(坂本顕)など、登場人物それぞれがいとおしくて切ない人たちだ。飄々として、しかも地に足がついた出演者の熱演が相乗効果をかもし出して、観る人の心を打ったのだろう。芝居に対して、正攻法で勝負しようとするところに好感が持て、それが次への飛躍をさらに期待させる所以である。

*Passion(大阪シナリオ学校ネットワーク紙 Vol.42 1999.6.25)より抜粋