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「演芸万華鏡」
文:小佐田定雄(落語作家) |

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「寄席」と「演芸場」。
同じ「笑い」を扱っている場所なのですが、「寄席」は、あるひとつの芸能を中心に番組が組まれていて、その他の芸能は「いろもの」として扱われます。ここトリイホールでも、落語中心の「トリイ寄席」をはじめ、講談中心の「トリイ講談席」、浪曲中心の「トリイ浪曲席」などの「寄席」が開かれています。
対して「演芸場」はさまざまな芸が同居していて、舞台では次々と新しい芸能の舞台が繰り広げられます。お客様は、万華鏡をグルグル回すと新しい世界が目の前に現れるように、芸の世界で遊べるわけです。
そんなバラエティに富んだ夢の演芸場がトリイホールに誕生します。
しかも、一日に七つの異なった芸能に触れることができるという、大阪や東京の演芸場でも体験できない芸能万華鏡なのです。
落語は林家市楼。父、祖父が四代目と三代目の林家染語楼という三代目落語家です。サラブレッドにしては少し太り気味ですが。
講談は旭堂南青。旭堂南左衛門門下のイケメン講釈師で、古典だけでなくさまざまな新しい実験に挑戦している花形です。
浪曲は春野恵子。春野百合子門下で、その迫力ある舞台には定評があります。相棒の一風亭初月の三味線で、浪曲がミュージカルであることを実感してください。
漫才はおしどり。オシャレなワイヤー芸でジワジワと人気が出てきている夫婦音曲漫才です。聞いて楽しく見て楽しいコンビです。
奇術はキタノ大地。名前は雄大ですが、指先の繊細な技術は超一流なのです。みごとに騙される快感を体験していただけます。
ちょっと見るとアヤシイ人のように見えますが、インディは大衆ソウルシンガー。歌とトークであなたの心をわし掴みにします。
津軽三味線の山本朗生は、三味線演奏だけでなく篠笛の演奏や軽妙なおしゃべりで、価値あるひとときを届けてくれます。
以上の七つの味が、あたかも福神漬けか七味唐辛子のように、皆さんのハートにおいしい刺激を与えてくれるのです。
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この度、インフォメーションの文章を書いていただきました、小佐田定雄さんとは・・・
落語作家。
昭和52年に桂枝雀に新作落語「幽霊の辻」を書いたのを手始めに、新作や滅んでいた落語の復活などを手がける。
これまでに書いた新作は、『貧乏神』『茶漬えんま』『神だのみ』『狐芝居』『マキシム・ド・ゼンザイ』など200席近い。
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★おまけ
今回の撮影で、商店街をぶらり。
トリイホールにお越しの際は、商店街へも是非どうぞ!いろいろな発見がありますよ!
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>>旭堂南青ホームページ
>>春野恵子ブログ
>>おしどりブログ
>>キタノ大地ホームページ
>>山本朗生 所属「田楽座」ホームページ |